定義

エージェントノードは、Difyチャットフローやワークフローにおいて自律的なツール呼び出しを実現するコンポーネントです。異なるエージェント推論戦略を統合することで、大規模言語モデル(LLM)が実行時に動的にツールを選択・実行し、多段階推論を可能にします。

設定手順

ノードの追加

チャットフローやワークフローのエディタで、コンポーネントパネルからエージェントノードをキャンバスにドラッグします。

エージェント戦略の選択

ノード設定パネルで エージェント戦略 をクリックします。

ドロップダウンメニューから推論戦略を選択します。Difyは Function Calling と ReAct を標準装備しており、Marketplace → エージェント戦略 カテゴリから追加インストール可能です。

1. Function Calling

ユーザー指示を事前定義された関数/ツールにマッピングし、LLMが意図を識別→適切な関数を選択→パラメータ抽出という明確なツール呼び出しメカニズムです。

特徴:

• 高精度: 明確なタスクに直結するツールを直接呼び出し

• 外部連携容易: API/ツールを関数化して統合可能

• 構造化出力: 下流ノード処理向けの定型化された情報出力

2. ReAct(Reason + Act)

思考(Reason)と行動(Act)を交互に繰り返す戦略です。LLMが現状分析→ツール選択→実行→結果評価のサイクルを問題解決まで継続します。

特徴:

• 外部リソース活用: モデル単体では困難なタスクを実行可能

• 処理追跡性: 思考プロセスが可視化され説明性が向上

• 広範な適用: Q&A/情報検索/タスク実行など多様なシナリオに対応

開発者は公開リポジトリへ戦略プラグインを提供可能で、審査後Marketplaceで公開されます。

ノードパラメータ設定

選択した戦略に応じた設定項目が表示されます。標準装備のFunction Calling/ReActでは以下を設定:

  1. モデル: エージェントを駆動するLLMを選択
  2. ツールリスト: 「+」で呼び出し可能ツールを追加
    • 検索: インストール済みツールから選択
    • 認証: APIキーなどの認証情報を入力
    • 説明とパラメータ: ツールの用途説明とパラメータ設定
  3. 指示文: タスク目標とコンテキストを定義(Jinja構文で上位ノード変数参照可)
  4. クエリ: ユーザー入力を受け取る変数
  5. 最大実行ステップ数: 処理サイクルの上限値
  6. 出力変数: ノードが出力するデータ構造

ログ確認

実行時には詳細なログが生成されます。基本情報(入出力/トークン使用量/処理時間/状態)に加え、「詳細」から各処理ステップの出力を確認可能です。

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